執筆:黒薮哲哉
わたしの自宅から100メートルの地点にある公園に、KDDIが基地局を設置しようとしている。設置場所は、朝霞市岡3丁目にある城山公園の入口である。市が所有する敷地だ。
工事現場にある掲示板を確認して、KDDIと朝霞市による基地局設置計画を知った。
わたしは、みどり公園課(大塚忠繁課長)に対して設置工事を暫定的に中止するように申し入れた。これに対して同課は、、近隣住民に対する説明会も開いており、法的な不備はないので、申し入れには応じられないと回答した。
一方、KDDIはわたしに対して、暫定的に工事を中止して、機材を搬出すると回答した。(20時20分ごろ)
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この案件には、大別して2つの問題がある。
まず、第一に朝霞市当局が公園という市民の共有地の一部を私企業に提供して、便宜をはかる決定を下したことである。
第二に朝霞市の富岡市長と大塚課長が電磁波や放射線による人体影響を理解しているのかどうかという点である。理解していれば、近隣住民から意見を聴取すべきだった。そのプロセスを経ていないわけだから、最低限の説明義務を果たしていない。少なくとも、わたしは説明会の案内書を受け取っていない。
ちなみにアメリカの国立環境衛生科学研究所のNTP(米国国家毒性プログラム)は、2018年にスマホなど無線通信に使われるマイクロ波(電磁波の一種)と発がんの関係について、「明らかな証拠(clear evidence)」があるとする動物実験の最終報告を公表した。
現時点で朝霞市城山公園に設置を予定している基地局の仕様は不明だが、かりに5Gであれば、マイクロ波よりもエネルギーが高く、さらに危険性が高まる。
わたしはKDDIと朝霞市の関係を調べるために、この件に関する交渉記録や契約書など、基地局設置に関する全文書を公開するように情報公開請求(8日付け)を行った。また、富岡市長と大塚課長に対しては、以下の公開質問状を提出した。
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以下、富岡勝則市長と大塚忠繁課長に対する公開質問状である。 続きを読む →